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ぐっすり眠ってよい明日

眠りにまつわる、さまざまなナゾを解明

私たちは、1日の約1/3を眠って暮らしています。食事や運動と同じように、よい眠りも健康維持に欠かせません。今月は、よりよい睡眠について考えてみましょう。

1.平日の睡眠不足、休日の寝だめで解消できる?
睡眠にはリズムが大切です。平日と休日で違う時間に起きるのは、自分で時差ぼけを作っている状態。休日の翌日まで、日中眠くなるなどの影響が起こりかねません。平日の睡眠不足を解消するなら、休前日は早く休み、朝はなるべく平日と同じ時間に起きましょう。

2.年を取ってから、睡眠不足になったようだ。
加齢によって睡眠を維持する機能に変化が起こるといわれます。若い頃と比べて睡眠時間が減ったとしても、それは自然な現象。無理に睡眠時間を増やす必要はありません。寝不足を感じる場合は、午後3時くらいまでに30分程度の短い昼寝をするとよいでしょう。

3.早起きが苦手です。毎日早く起きるには?
早起きを習慣にするには、まず就寝時間を早くし、そのリズムを定着させる必要があります。急にリズムを変えるのは難しいので、徐々に慣らしていきましょう。最近は早起きがブームですが、今の睡眠時間を削っての早起きは睡眠不足になるのでおすすめできません。

4.毎日、きちんと眠れているのかな?
よい眠りかどうかの基準は、日中元気に活動できるかどうかです。次の項目に心当たりがある場合は、睡眠のとり方や日中の過ごし方を見直す必要があるかもしれません。以下の対策を参考にしてください。

□午前中からだるい・眠い
□日中、何度も眠気に襲われる
□日中、気分が滅入ることがある
□夜中に何度も目が覚める
□寝酒の習慣がある
□いびきがうるさいといわれる

5.寝酒は体に悪い?
お酒は一時的に眠気を誘いますが、アルコールには中途覚醒作用があり、眠りが浅くなったり、途切れがちになります。睡眠時間が7~8時間あっても、睡眠の質が低下し、疲れが取れにくくなります。不眠が長引く場合は、お酒に頼らず、かかりつけ医に相談しましょう。

6.満腹だと眠くなるのはどうして?
昼食のあと、眠気を感じるのは体のリズムによるもので、必ずしも満腹だからではありません。夜の場合も満腹で眠くなる気がしますが、満腹状態で眠りにつくと、眠っている間に消化活動が行われるため眠りが浅くなります。遅い夕食を取る場合は量を控えめにしましょう。

7.そもそも、寝ている間に何が起きている?

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寝ている間に体のメンテナンス
「じゅうぶんな睡眠を」といわれるのには理由があります。眠りは、疲れを取るのはもちろん、肌荒れ予防や食べ過ぎ予防、さらには生活習慣病予防ともかかわる、体の大切なメンテナンス時間なのです。

眠りがもたらす、さまざまな健康効果
●脳と体の疲れを解消
眠りの一番大きな役割は、脳と体の疲労回復です。睡眠が不足すると疲れが取れないだけでなく、集中力や判断力、記憶力の低下や、気分が沈む傾向があらわれるといわれます。

●病気から体を守る
寝不足だと風邪をひきやすくなるといわれるように、免疫機能を保つのも睡眠の役割。また、睡眠不足が続くと血糖値や血圧にも悪影響が出て、生活習慣病のリスクが高まるといわれています。

●新陳代謝を高める
眠っている間に、新陳代謝を促す成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンには、骨や筋肉を増やす、肌荒れを防ぐ、細胞を修復し病気を予防するなどの働きがあります。

●食べ過ぎを予防
睡眠不足になると、空腹時やストレスを感じたときに分泌される食欲増進ホルモンの分泌が増えて食欲が増す一方で、食欲抑制ホルモンが減り満腹感を得にくくなるといわれています。

●記憶の整理
睡眠には、記憶を定着・整理するという働きもあります。仕事や勉強、トレーニングの効率アップにも睡眠は欠かせません。昼間の活動効率を上げるためにも、きちんと睡眠をとりましょう。

「眠り」のサイクル

レム睡眠とノンレム睡眠が交互に、90~120分単位であらわれます。
●レム睡眠…筋肉が弛緩した状態。脳は活動しているので、夢を見ることも。
○ノンレム睡眠…レム睡眠以外の睡眠。脳の活動が低下した状態です。
※レムはREM(Rapid Eye Movement)の略

 
 
 

自分の睡眠習慣をつかんでみよう

夜なかなか寝付けない場合は、1日のリズムを記録してみましょう。記録するのは睡眠時間だけではなく、日中の過ごし方や眠気を感じた時刻、寝る前の過ごし 方、寝床にいる時間などです。自分のリズムや、睡眠を妨げる生活習慣が何かを知るきっかけとなります。受診の際にも役立ちます。

◇眠っている間は、体温が低い?
眠っている間は、深部体温が低い状態です。眠りにつく前に、皮膚から熱を放散させ、体の内部の温度を下げると、うまく眠りが引き起こされると考えられています。体がほてって眠りにくい場合は、首や脇の下などを冷たいタオルなどで冷やしましょう。

◇眠っている間の呼吸は…?
いびきが大きい、寝ても疲れが取れないなどの症状が続いている場合は、「睡眠時無呼吸症候群」に注意が必要です。呼吸のときに空気が通る上気道がふ さがれて睡眠中に呼吸が止まってしまう状態で、肥満の人、あごの骨格が小さい人、更年期以降の女性に多いといわれます。無呼吸によって酸素不足になると心 臓や血管に大きな負担がかかり、病気につながります。心当たりがある場合は、早めにかかりつけ医に相談しましょう。 
 
 

◆枕選びのポイント◆


枕を使う目的は、「楽に寝るため」。寝るときの楽な姿勢とは、立ったときの姿勢でそのまま横になれる状態です。枕専門店「ロフテー枕工房」で、自分に合った枕の選び方について尋ねてみました。

1.枕の高さはどうやって決めるの?
理想的な枕とは、寝たときにできる、頭や首と寝具とのすき間を埋めてくれる高さのもの。頭と首のカーブによって、自分に合う枕の高さが決まります。それよりも高いと首が前のめりになり、首に負担がかかり、肩や首のこりの原因になります。

2.いつも横向きで寝る場合は?
仰向けに寝る人でも、通常1晩に20~30回ほど寝がえりを打つといいます。枕には、横向きになったときに、肩幅分を支えてくれる幅と厚みも必要です。中央部分は低く、両側は高い構造がよいでしょう。

3.枕は硬いほうがいい?
ふわふわの枕、しっかりした枕など、枕の硬さは色々ありますが、自分にとって落ち着く感触が一番です。また、敷布団やベッドパッドなど、敷寝具との相性もあります。お店で相談しながら選びましょう。 
 
 

よい明日のために

ぐっすり眠るためには、眠りにつく時間だけではなく、1日の生活をトータルで整えることが大切です。できることから始めてみましょう。


1日の始まりとなる朝は、リズムを整える時間帯。朝の過ごし方は、その日の夜の眠りにつながっています。

●太陽の光を浴びる
目に太陽の光が入ると、体内時計のリズムが調整され、1日がスタートします。早起きの習慣をつけたい場合は、いつもより早く朝の光を浴びる工夫をしましょ う。起きる時間を遅くしたい場合は、目に朝日が入らないようにします。深夜勤務などで朝から眠る方は、朝日を遮光カーテンなどでカットしましょう。

●朝ごはんを食べる
朝食は、内臓にある体内時計を動かし、1日のリズムを整えます。朝食は決まった時間に取りましょう。


昼間は、活動的に過ごして適度な疲労感を得て、夜とのメリハリをつけましょう。

●昼寝でリフレッシュ
13〜15時は眠気が強まる時間帯。眠気が強い場合は、30分以内で昼寝をしましょう。15時以降の昼寝や、長い昼寝はリズムを崩すのでなるべく避けましょう。

●体を動かす
夕方に30分程度、ウォーキングなど少し汗ばむ程度の運動をすると、眠りが深くなるといわれます。


夕食などは早めに済ませ、眠りにつく1時間前はなるべくリラックスして過ごしましょう。

●夜9時までに夕食を食べる
寝る前に食事をすると、寝ている間に消化活動を行うことになり、眠りが浅くなります。遅い時間に食べる場合は、量を少なくしましょう。

●お風呂で緊張をほぐす
ぬるいお風呂にゆっくり浸かると副交感神経が優位になり、心身の緊張がほぐれるといわれます。熱いお風呂は体がほてって眠りにくくなるので、寝る直前1~2時間は避けましょう。

●香りでリラックス
香りには心身の緊張をほぐす効果があるので、好きな香りのエッセンシャルオイルや、アロマスプレーなどを使うのもおすすめです。鎮静作用が高いといわれる香りは、ラベンダーやカモミールなどです。

<心地よい寝室とは>
・めやすとして、温度は16~26℃、湿度は50〜60%程度
・自分に合った寝具と枕がある ・静かで暗く、ホコリの少ない部屋
*眠りは環境にも左右されます。寝室はリラックスできる場所に整え、仕事や食事などには利用しないほうがよいでしょう。

<眠る直前は避けたほうがいいもの>
・お酒 ・タバコ ・カフェインの入った飲み物(緑茶、コーヒーなど)
・騒音 ・明るい照明 ・テレビやパソコン、携帯電話など明るい画面
*脳や体に刺激を与えず、ゆったりと過ごしましょう。

《眠りはいつか訪れる》
「たくさん眠ろう」「早く眠らなければ」という気持ちが睡眠を妨げることもあります。眠くないときは無理に眠らず、眠くなってから、床に入りましょう。

[不眠が長引いたら受診を]
眠れない状態、日中も眠い状態が長く続き、日中の活動に支障が出る場合は、不眠が慢性化しないうちに受診しましょう。不眠の原因の中には、2ページで紹介 した「睡眠時無呼吸症候群」や、夜中に脚に違和感を覚える「むずむず脚症候群」など、検査や治療が必要なものもあります。睡眠の専門医のほか、内科や呼吸 器科、精神科などで相談するとよいでしょう。

<取材協力>
東京医科大学 睡眠学講座 駒田陽子先生
ロフテー株式会社 睡眠改善インストラクター 矢部亜由美さん
<参考文献>
『睡眠障害』(樋口輝彦、不安・抑うつ臨床研究会編著/日本評論社)
『眠りたいけど眠れない』(堀忠雄編/昭和堂)
『脳に効く「睡眠学」』(宮崎総一郎著/角川SSコミュニケーションズ)
『調剤と情報』2007年9月号(じほう)
『からだの科学』215号「不眠」(日本評論社)
『きょうの健康』2006年5月号(日本放送協会出版)

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