笑って暮らそう
顔が笑うと、体も喜ぶ
体と心を元気にするのは「笑顔」。その健康効果は、医学的にも証明されています。
さぁ、笑う生活へ!
笑わない人よりも笑う人のほうが傷の治りが早いというデータもあるほど、笑顔と健康は密接につながっています。いつまでも明るく健康に暮らすために、笑いをもっと取り入れてみませんか。
(1)寄り添う 【自分の心、相手の心を受け止めて】
まずはほっとできる環境作りから始めましょう。つらい状況の人には「大変ですね」と寄り添えば、その人はほっとするでしょう。自分がつらいときは、 その感情を抑えずに泣くことも大切です。体にとってよい「笑い」は、必ずしも「ワッハッハ」という大笑いとは限りません。相手の心や自分の心に寄り添うこ とが、笑顔の始まりです。
(2)リラックス 【脳にとってストレスのない笑いとは?】
脳の中で扁桃体という部分が「快」「不快」をチェックしています。快を感じると副交感神経が優位になりリラックスした状態に、不快を感じると反対に 交感神経が高まりストレス状態へと導かれます。笑いは笑いでも、コントで人をたたくなどのシーンがあると、扁桃体が「不快」を感じ取ってしまいます。平和 な笑いを取り入れるようにしましょう。
(3)効率よく笑う 【笑いのネタを探してみると…】
「これを見れば笑える」という本やDVD、マンガ、物などを手元に置いておくのは笑いへの近道。落ち込んだとき、つらいときなどに力を借りることが できます。映画や漫才を見に行ったり、趣味の集まりなどに参加して、積極的に人と交流することもおすすめです。面白かったことを誰かに伝えれば、どんどん 笑いの輪が広がっていきます。
(4)元気になる 【活動範囲を広げて、もっと笑おう】
笑いの健康への効果は表紙でもお伝えした通り。笑うことで免疫機能が向上するので、体が元気になり、より活動的に過ごすことができます。健康作りの ための運動も、楽しみながら行うほうが長続きします。そして人と楽しく話すことは、脳の老化予防にもなります。楽しく過ごすことは、一番の健康法といえそうです。
楽しい毎日へのヒント
最近、感動したこと、大笑いしたことはありましたか? 喜びを感じる生活は、自分次第で作れます。ぜひ、こんなことを心がけてみてください。
自分をもっと好きになる
自分のよいところを5つ書き出してみましょう。なんだか気持ちが明るくなります。
次は身近な人のよいところを探してみましょう。
とりあえず笑う
周りに笑いの「ネタ」を探せない場合は、形から入ってみる方法も。笑顔で会話をするのもよいでしょう。1人でも笑うことはできます。笑い声を出し、音楽を聴いて体を動かしてみると、幸せホルモンのセロトニンが増えるといわれています。
思い出して笑う
楽しい思い出を誰かと話すのもよいものです。また、大笑いした経験や心が和むエピソードを思い出し、紙に書いてみましょう。これからよい思い出を作るのも自分次第。思い出ができたつもりで願望を書くと、現実になるかもしれません。
前向きな話をする
誰かと会話をするとき、愚痴や、ネガティブな話題になっていませんか? 使う言葉は自律神経の働きを左右するといわれます。ポジティブな言葉、心が温まる話題なら、体もリラックスしていきます。ぜひ習慣にしましょう。
感性を磨く
笑う生活や感動する生活も、トレーニング次第。季節の変化や身近な親切、もっとささいなことにも感動できるようになります。認知症の症状の1つに感動がなくなることがあるともいわれます。いつまでも感動する心を忘れずにいたいですね。
笑いと食べ物
喜びや驚きなど、感動をつかさどるのは脳です。脳の健康を保つには、バランスのよい食事で栄養を摂ることも欠かせません。
脳のために摂りたい栄養素
【鉄分】…全身に酸素を運ぶ栄養素。不足すると意欲低下や、寝起きの悪さなどにつながるといわれています。
【ビタミンB1】…脳・神経の働きを正常に保つとされます。炭水化物をたくさん摂る人は消費されやすい栄養素です。
【ビタミンB6】…セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の合成を促進します。
甘い物はほどほどに
糖質は脳のエネルギー源とされていますが、摂り過ぎは禁物です。糖質はごはんなどの穀物から摂るようにし、よくかむことと、食物繊維を一緒に摂るこ とを心がけましょう。同じ糖質でも、ジュースなどに含まれる「果糖ブドウ糖液糖」や白砂糖は、血糖値を急上昇させ、肥満の原因にもなりますから気をつけま しょう。
<取材協力>
日本医科大学医療管理学 癒しの環境研究会世話人代表 高柳和江先生
<参考文献>
『笑いの医力』(高柳和江著/西村書店)
『笑って長生き』(昇幹夫著/大月書店)
『大阪発笑いのススメ』(大阪府生活文化部文化・スポーツ振興室文化課)
『治療』Vol.82, No.12「笑いで脳血流量が増加 中島英雄」(南山堂)
『人間科学研究』第29号 2007年「自律神経系に及ぼす自発的笑いの実験的検討 石原俊一」(文教大学人間科学部)
『栄養素の通になる 第2版』(上西一弘著/女子栄養大学出版部)
『心の病と低血糖症』(大沢博著/第三文明社)
『心療内科に行く前に食事を変えなさい』(姫野友美著/青春出版社)
<イラストレーション>
高田真弓
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今から始める花粉症対策
シーズン前の準備が肝心
花粉症対策は、早めに始めたほうが症状を軽くできるとされています。いつも花粉が飛んでから・・・という方も、今年は今から対策を始めましょう。
【お薬】・・・症状が出る前に病院へ
花粉症のお薬は、花粉飛散の1~2週間前から飲み始めましょう。効果が現れるのに時間がかかるお薬もあ ります。テレビやインターネットで飛散開始時期の最新情報をチェックし、早めに医師の診察を受けましょう。耳鼻咽喉科、眼科(目の症状がひどい場合)のほ か、内科、小児科、アレルギー科などでも診察が受けられます。
【セルフケア】・・・マスクやメガネの準備
花粉症の予防は、花粉を体内に入れないようにすることが基本です。自分の顔にフィットするマスクを用意しておき、鼻や口をガードしましょう。目を守るには、専用ゴーグルのほか、普通のタイプのメガネでも予防効果があるとされます。
【さらに体の中からも対策】
生活習慣を見直すことも必要です。睡眠不足やストレス、脂質やたんぱく質などの摂り過ぎ、お酒の飲み過ぎ、喫煙などは花粉症の症状を悪化させます。上の2つの対策とあわせて食生活にも気をつけましょう。→詳しくは下記『花粉シーズンを快適に過ごすヒント』へ
知っておきたい花粉症の“?”
花粉症は、食事や睡眠などの生活習慣や環境ともかかわっています。
Q ずっとお薬を飲み続けなければいけないの?
花粉症は、現段階では100%完治することはないとされています。しかし、食生活をはじめ生活習慣によって、免疫機能のバランスを整えることができれば、症状を今より軽くすることは十分に可能です。また、高齢になるにつれ、発症する人は少なくなる傾向があります。
Q 40代でも発症する?
花粉症に悩む人の年齢層は、20代~50代と幅広く、20代の頃に症状がなかった人でも、30代、40代で突然発症する可能性があるので油断は禁物です。花粉をなるべく吸わないようにする、栄養バランスに気をつけて免疫機能を整えるなどの対策が花粉症予防になります。
Q 花粉症の人は増えている?
10年前に比べ、花粉症を発症する人が増えています。その原因として、スギの木が増えたことのほかに、大気汚染など環境の変化、食生活が欧米型になり、肉や乳製品などの動物性脂肪の摂取量が増えたことなどが指摘されています。
Q 妊娠中でお薬を飲めない場合は?
お薬を飲めず症状がつらいときこそ、セルフケアを重視しましょう。外出時にマスク・メガネを利用するほか、鼻の上部を蒸しタオルなどで温める「温熱療法」や、部屋の加湿、拭き掃除なども有効とされています。
Q 花粉症と風邪の見分け方は?
くしゃみや鼻水、頭痛などは風邪のときにもみられますが、目がムズムズする、涙が出るなど 「目の症状」がある場合は花粉症の可能性が高いといえます。さらさらとした鼻水が止まらない場合も同様です。症状が長引く場合は自己判断せず、医療機関を受診しましょう。
花粉シーズンを快適に過ごすヒント
お薬を飲み、マスクやゴーグルを用意したら、食事や睡眠など日常生活にも、対策を取り入れましょう。
食事で体をいたわる
花粉症をはじめ、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状をやわらげるには、腸内環境がカギ。すぐに症状がよくなることはありませんが、長い目で食生活を見直すことは、花粉症以外の病気を予防するためにも大切です。
【発酵食品を摂る】
腸は花粉などの異物が体内に入らないようにブロックしている臓器。腸内細菌のバランスがよく保たれ腸内環境が整うと、異物の侵入を防ぐ機能がうまく働いてくれます。発酵食品に含まれるさまざまな“菌”は腸内環境を整えるといわれています。
【油の多い食事を控える】
揚げ物やスナック菓子などに含まれるn-6系の脂肪酸は、摂り過ぎると花粉症などアレルギー疾患を悪化させるといわれています。魚やエゴマ油に含まれるn-3系の脂肪酸は、アレルギー症状を緩和させるといわれており、旬の魚に多く含まれています。
【野菜や果物を食べる】
野菜や果物は、病気予防や老化予防に役立つとされるフラボノイドという成分が含まれているほか、食物繊維も豊富。ケーキなど脂肪分の多いお菓子の代わりに果物を食べる、旬の野菜や魚を食べることは、長い目で見た花粉症対策にも有効なのです。
※野菜や果物を食べることで口の中がムズムズする「口腔アレルギー」が花粉症と同時に起こる場合もあります。異変を感じたら、「花粉症によいから」と食べ続けずに医師に相談しましょう。
【お酒を控える】
アルコールは鼻の粘膜の血流を変化させるため、鼻づまりなどが起こりやすくなります。花粉症のシーズンはお酒は控えるようにしましょう。お酒に限らず、冷たい飲み物の摂り過ぎは体を冷やし内臓の機能を低下させるので気をつけましょう。
【食物繊維を摂る】
便秘の解消に役立つ食物繊維には、腸内細菌のバランスを整える作用もあるとされます。腸の免疫機能を高めるために積極的に摂りましょう。このほか腸内の余分な糖分や脂質を吸着して排出させる作用があり、生活習慣病の予防効果も期待されています。
ハーブを取り入れる

ハーブとは健康への効能がある植物全般を指し、お茶や薬味など身近なところでも用いられています。花粉症対策としても注目されており、効果には個人差があるものの、体質に合う場合はすぐに変化を感じられるといわれています。
【ハーブティーを飲む】
花粉症の予防に医療機関でもよく用いられるのはネトル(西洋イラクサ)。花粉が飛散する前に飲むのがおすすめです。また、エルダーフラワーは鼻の症状によいとされ、風邪をひいたときにもおすすめです。多めに作って水筒などに入れ外出先などでもこまめに飲むとよいでしょう。
<いれ方> 葉を入れてお湯を注ぎ、しばらく蒸します。香りを嗅ぐことでも効能が得られます。
【お風呂でアロマセラピー】
ユーカリやペパーミントなどのスーッとする香りは、鼻づまりを緩和する作用があるとされています。バスタブにエッセンシャルオイルを数滴入れる、洗面器にお湯を張り、蒸気を吸い込むなどで試してみては。香りは、自分が嗅いでラクになる物を選びましょう。
リラックスする
【室内を快適な空間に】
部屋に花粉を入れないように、帰宅の際は、洋服についた花粉をよく払い、窓の開け閉めは最低限にして、洗濯物も室内で干すようにしましょう。部屋の中は加湿器などを使って乾燥しないようにし、家具や床はぬれぞうきんやウェットタイプのシートで拭き掃除をしましょう。
【ゆっくり休息する】
睡眠不足の状態では、鼻の粘膜に流れる血流が減って免疫機能が低下し、花粉症を発 症しやすくなるといわれます。また、副交感神経系のバランスが崩れ粘膜が乾燥することから、花粉症が悪化します。「睡眠」は大事な対策と考え、十分に眠れ るよう生活リズムも見直してみましょう。
<取材協力>
呼吸器・アレルギー内科専門医 入谷栄一先生
<参考文献>
『専門のお医者さんが語るQ&A 花粉症』(大塚博邦著/保健同人社)
『きょうの健康』2011年1月号、2008年1月号(日本放送出版協会)
『アレルギーの9割は腸で治る!』(藤田紘一郎著/大和書房)
『発酵美人』(小泉武夫著/メディアファクトリー)
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1日200gの果物を食べよう
1日200gの果物でビタミンチャージ

調理しなくても簡単に食べられ、甘くておいしい果物。ビタミン類や食物繊維が豊富なことから、1日200gを目標に摂取することがすすめられていま す。果物に特に多いのは、風邪予防や鉄分の吸収促進、白内障予防、がん予防、ストレス対策などに欠かせないビタミンC。加熱によって壊れやすいビタミンC を、生の状態で摂取できるため、果物はビタミンCの補給に最適なのです。さらに、野菜と比べて日持ちしやすいところも魅力的。買い置きして、毎日の食生活 にもっと取り入れてみませんか。
200gを摂るためのフルーツミニ図鑑
200gは違う種類の果物を組み合わせてもかまいません。ビタミンCは体内に長くとどまらない栄養素なので、1日の中で何度かに分けて食べるのもよいでしょう。
●りんご【200g:1個】…皮ごと食べるのがおすすめ
おなじみのりんごは、ビタミンやカリウムなどがバランスよく含まれる食べ物。昔から疲労回復のために食べられてきました。皮には便秘予防などによいとされる水溶性食物繊維のペクチンや、抗酸化作用(細胞の老化を防ぐ働き)を持つポリフェノールが豊富です。
●柿【200g:2個】(大きめのものは1個)…干せばさらに栄養豊富に
秋の代表的な果物、柿はビタミンCも多く、大きめのものなら1個で1日の必要量をほぼまかなうことができます。また、粘膜を丈夫にして体の抵抗力を高めるとされるβカロテンも豊富。干し柿にすると水分が蒸発するためβカロテンや食物繊維もより多く摂れます。
●バナナ【200g:2本】…朝やスポーツ前のエネルギー補給に
人類最古の栽培作物とされるバナナ。脳をはじめ全身のエネルギー源となる糖質が多く、消化・吸収がよいためエネルギー補給に適しています。たんぱく質の代謝や神経伝達物質の合成にかかわり、肌荒れや不眠によいとされるビタミンB6も多く含まれています。
●梨【200g:1個】…のどの痛みやせきのときにも活躍
疲労回復をサポートするアスパラギン酸や、肉類の消化を助ける消化酵素を含んでいます。さらに解熱作用、せきを鎮める作用もあるとされ、風邪や扁桃腺炎でのどが痛むときや、せきが止まらないときは、しぼり汁でうがいをするとよいといわれています。
●レモン(レモンは一度にたくさん食べないため、200gのめやすを省略します。)…ビタミンCだけじゃない栄養成分
レモンといえばビタミンCというイメージですが、血管を丈夫にして動脈硬化を予防するといわれるビタミンP、ナトリウムの排泄を助けるカリウムも含まれています。酸っぱい成分はクエン酸で、エネルギー代謝を助け、疲労回復に効果を発揮するといわれています。
●キウイフルーツ【200g:2個】…手軽に食べられ、ビタミンたっぷり
ビタミンCやβカロテンが多く含まれているほか、便秘を予防しブドウ糖やコレステロールの吸収を抑える作用があるとされる水溶性食物繊維のペクチンが豊富。酸味成分の中にはクエン酸やリンゴ酸が含まれており、疲労回復にもよいといわれています。
●オレンジ【200g:2個】…消費量は世界一。みんなのビタミン補給源
ビタミンCのほか、βカロテンやビタミンEを含んでおり、風邪予防やしみ予防などの効果が期待できます。皮やスジには血管壁を強くする作用があるとされるビタミンPの一種、ヘスペリジンという成分も含まれており、毛細血管の破損や眼底出血の予防が期待されます。
●ぶどう【200g:1房】(巨峰など大粒のぶどうは1/2房、デラウエアなど小粒のぶどうは2房)…病気予防のための栄養も豊富
脳のエネルギー源となる糖分のほか、血圧上昇の原因となる余分なナトリウムの排泄を促すカリウムが豊富。赤いぶどうは、皮にアントシアニン、レスベラトロールといったポリフェノールが含まれており、体内の活性酸素を除去し、病気や老化を予防する働きが期待されています。
もっとおいしく食べるには?食べる前に知りたい【果物のギモン】

Q1:「果物は朝、昼、夜、いつ食べるのがよい?」
【朝食や間食がおすすめ】
朝の場合、果物に含まれる有機酸が食欲を増進させ、さ わやかな香りが精神的なゆとりを与えてくれます。ビタミンは食事と一緒に摂ると効率よく使われるので、食事やデザートに取り入れるのもよいでしょう。夜の 場合は、糖分を多く摂るとエネルギーとして使われず脂肪に変わりやすいので、糖分の多いバナナやぶどうなどは控えめにしましょう。
Q2:「便秘予防に役立つ果物は?」
【ドライフルーツには食物繊維が豊富】
ほとんどの果物に、便秘予防に役立つとされる食物繊維が 豊富に含まれます。特に多いのは柿、アボカド、西洋梨、りんごなどです。さらにドライフルーツになると、水分が減る分、より多くの量が摂れるので便秘予防 におすすめです。同時に、糖分も多く摂ることになるので食べ過ぎには注意しましょう。
Q3:「体が冷えるのではないかと心配です。」
【食べ過ぎなければ大丈夫】
一般的に、暑い地域で育った果物には体を冷やす作用があるといわれますが、一度にたくさんの量を食べなければ心配はいりません。普段から冷えが気になる方は、冷蔵庫で冷やした果物は常温に戻してから食べるようにし、温かい飲み物を一緒に摂るとよいでしょう。
Q4:「生と加熱した状態、体によいのはどちら?」
【ビタミンCを摂るなら“生” 】
ビタミンCは加熱によって壊れやすい栄養素な ので、新鮮なものを生の状態で食べることをおすすめします。しかし、ドライフルーツにすると水分が減る分食物繊維をより多く摂れる、加熱すると違うおいし さを味わえるなど、それぞれに良さがあります。色々な方法で楽しみましょう。
Q5:「果物は太りやすいのでは?」
【甘いのに、お菓子よりもヘルシー】
果物の甘さを作るのは「果糖」。砂糖と同じカロリーであり ながら、砂糖よりも甘みが強い成分なので、甘いからといってカロリーが高いわけではありません。大量に食べると果糖の摂り過ぎとなり肥満につながるおそれ がありますが、通常の量であれば大丈夫。なお、糖尿病で食事制限のある方は、下の表をご覧ください。
◇糖尿病の方の1日あたりの果物摂取量のめやす◇
日本糖尿病学会では1日1単位(80kcal)の果物摂取をすすめています。1単位の量は下記を参考にしてください。
○りんご…中1/2個 ○梨…大1/2個 ○柿…中1個
○ぶどう…マスカット、巨峰などは10~15粒 ○バナナ…中1本
<取材協力>
管理栄養士 野菜ソムリエ ビューティーフードトレーナー 岸村康代先生
<参考文献>
『果物と健康 四訂版』(果物普及啓発協議会)
『毎日くだもの200グラム運動指針(8訂版)』(果物普及啓発協議会)
『2006-2007 改訂新版 健康・栄養食品事典』(東洋医学舎)
『野菜&果物図鑑』(ファイブ・ア・デイ協会、若宮寿子監修/新星出版社)
『旬の食材 四季の果物』(講談社)
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「読む」夏バテ対策
暑さの中で疲れを感じていませんか?
「食べる」夏バテ対策…栄養は足りていますか?
糖質のみのメニューに注意
暑いとき、忙しいとき、ごはんやめん、パン、お菓子など、単品メニューで食事を済ませてしまいがち。これらの糖質は体に必要なエネルギーではありま すが、それだけでは食べた分がうまく代謝されません。おかずを足して、体内の疲労物質を分解するビタミンやミネラルなどを同時に摂るようにしましょう。
ビタミン豊富な夏野菜を食べよう
トマトやピーマンなどの緑黄色野菜には、細胞の老化を防ぐ抗酸化作用があるとされるβカロテンやビタミンCが豊富。紫外線ダメージから肌を守るほ か、慢性疲労を回復させる作用も期待できます。また、きゅうりなどには余分な塩分を排出するカリウムが含まれています。旬の野菜を食べて、夏の不調を予防 しましょう。
夏こそたんぱく質を
肉や魚や豆製品などに含まれるたんぱく質は、エネルギーの代謝や、免疫機能の向上にもかかわっています。暑いとたんぱく質が多く消費されるので、ダ イエットなどでたんぱく質を極端に減らさないようにしましょう。しかし肉や魚には脂質も多く含まれています。食べ過ぎはスタミナではなく脂肪になりますか ら、大量に食べる必要はありません。
色々な食品を少しずつ
暑さで消費されるたんぱく質のほか、大量の汗とともに流れ出るビタミンやミネラルをバランスよく補うのがポイント。ビタミ ンやミネラルが不足すると、疲労感や食欲不振を招くほか、夏かぜにもかかりやすくなってしまいます。少しずつ多くの食材を取り入れ、栄養バランスを整えま しょう。
「眠る」夏バテ対策…睡眠は足りていますか?
脳と体の疲れを眠りでリセット
疲れは、体からのサイン。疲労は放っておくと蓄積し、全身のだるさや、肩コリなどの筋肉疲労、やる気が出ないなどの症状となって現れます。疲れがた まっていると感じたら、活動をペースダウンしたり、ひと休みして体をいたわりましょう。日常生活では、上記のように食事のほか、睡眠も大切。ぐっすり眠る ことによって、脳と体の疲れが取れ、明日に備えることができるようになります。この機会に睡眠を見直してみませんか。
睡眠不足を持ちこさない工夫を
夏は日照時間が長いため、寝る時間は遅く、起きる時間は早まり、睡眠時間が短くなりがちです。加えてじめじめと暑い環境で は、眠りが浅くなる傾向があります。睡眠は体と脳の疲れを取って、次の日に備える時間。睡眠不足が続くと、疲労が回復しにくくなります。自分に合った対策 を見つけましょう。
勝負は始めの3時間
眠りの質を高めるには、寝入りばなに深い眠りを得ることが大切。寝始める3時間にしぼって環境を改善してみましょう。
●温度と湿度を調整
エアコンを使いたいけれど節電も気になる場合、寝入りばなの3時間で使うのがおすすめです。湿度も眠りを妨げるので、除湿だけでもよいでしょう。扇風機は体から離して置き、部屋に微風を流すようにすると涼しく感じられます。
●頭をひんやり
健康によいといわれる「頭寒足熱」は睡眠にも有効。水枕や保冷剤を使う場合は、タオルで包んで頭の下を冷やしましょう。頭の下は大きな血管が通っているので、効果的に全身を冷やすことができます。
●背中を涼しく
背中が蒸れると寝苦しさを感じやすくなります。パジャマやシーツなどを、通気性のよい麻や、吸湿性のよい絹、肌に布が密着しないよう織り方が工夫されているものに変えてみるのも1つの方法です。
昼間のうちにできること
眠りの質を高めるには、寝入りばなに深い眠りを得ることが大切。寝始める3時間にしぼって環境を改善してみましょう。
●うたた寝はごく短く
寝不足の状態が続くと、昼間に睡魔に襲われます。仮眠を取る場合は、15分程度がよいでしょう。長く眠ってしまうと、睡眠のリズムが崩れてしまいます。目を閉じるだけでも、視覚情報をシャットアウトでき脳を休めることができます。
●いきいき過ごす
「眠れない」「眠らなければ」と思うと、かえって眠りにくくなるものです。眠れなかった分長い昼寝をしたり、早い時間に就寝しようとするのは逆効果。日中は趣味や家事、仕事を精一杯やって、コンパクトに睡眠をとるくらいの気持ちでいたほうが、寝つきやすくなります。
●寝室を熱から守る
昼間の熱が部屋にこもるのを防ぐため、遮光カーテンを利用したり、換気をして風を流しましょう。窓辺で植物を栽培するのも熱を遮るのに効果的です。
旅先でもぐっすり
夏休みの帰省や旅行で枕が変わると眠りにくいという方も多いのでは。そんなときは、枕の調整が役に立つかもしれません。
枕をいつもの高さに
バスタオルをたたんだものを枕にしたり、枕にバスタオルを巻くなどして、いつもの枕と同じ高さにしてみましょう。最近は枕をいくつかの種類から選べる宿もあるので、予約の際にたずねてみるのもよいでしょう。
眠りの悩み対策
睡眠不足は蓄積すると大きな疲労感となって現れます。放っておかず、場合によっては医師などの専門家に相談し、解決策を見つけましょう。
「歳をとってから、眠りにくくなったようですが…」
年齢を重ねると、体の自然な変化として睡眠時間は少なくなります。若い頃と同じように眠れないからといって、「不眠」とは限りません。睡眠時間にこだわらず、眠りの質を高めることを心がけましょう。
「自分のいびきで目覚めることがよくあります」
知らぬ間に呼吸が止まっている「睡眠時無呼吸症候群」では、大きないびきが起こるといわれます。男性に多いといわれますが、閉経期以降の女性にも発 症するケースが増えています。呼吸中枢を刺激する働きを持つ女性ホルモンが低下するためです。心当たりのある方は、睡眠専門クリニックや内科の受診をおすすめします。
<取材協力>
東京医科大学 睡眠学講座 駒田陽子先生
<参考文献>
『栄養を知る事典』(工藤秀機、蒲池桂子著/日本文芸社)
『基礎講座 睡眠改善学』(堀忠雄・白川修一朗監修/ゆまに書房)
『ホスピタウン』2000年8月号(日本医療企画)
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